序章 00
少女が森の中を歩いていた。
そして少女は森の中に一人たたずむ老婆と出会う。
「お婆さんこんなところでどうしたんですか?」
少女は首を傾げてさらに問う。
「お婆さん、もしかして道に迷ってしまったんですか?」
老婆は、そんな少女の様子を見て笑った。
「えぇ、実はそうなんだよ。この森にある泉を探しているんだけど見つけられなくてねぇ」
困ったように笑いながらそう言った老婆に少女は瞬きをパチパチと繰り返して考えるように首を捻ると直ぐにパッと顔を輝かせた。
老婆はその少女の様子に眩しいものを見るように目を細め、少女の言葉に耳を傾ける。
「私、その場所知っています!一緒に行きましょう」
そう言って、少女は無邪気に笑いながら老婆の手を引いて歩き出したのだった。